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ESSAY - 経験のコラージュ -


2012年8月(つまり4年半前)に書いたもの。いまさら、、載せます!


BBQ

お盆休み、どこにも遊びに行っていないので、
バーベキューに行ったことを空想してみたら、
たぶん、こうなるんだろうなあ。
ということで、行かなくてよかったことにする。

素敵な女性となぜかふたりきりで河原でバーベキューをすることになった。
そこまでは、いい。
目的地まではスムーズだった。そこまでは、いい。
いざ、火をつけようという段になって
チャッカマンを忘れてきたことに気づく。
予想以上に日射しがつよい、とにかく暑くてたまらん。
日陰を選べばよかった。直射日光が当たりに当たりまくる。
女性の顔をみると、ひどくつらそうだ。
女性はかろうじて頭にハンカチをのっけているが、
僕は散髪したての頭のまま。
ようやく火がつき、肉、野菜が焼けたのはいいが、タレがねえよ!
風がつよくて、紙皿が吹っ飛んだ。砂もこっちに飛んで来る。
缶ビールで乾杯したはいいが、ぬる〜い。
ふたりとも酒に弱く、半分くらい飲んでまっ赤になっている。
目がとろんとしてくる。眠くなってくる。
隣りにイキのいい男女のグループがやって来る。
とにかく、うるさい。
「ウェーイ!!」「はははははーッ!!」などと叫びまくっている。
うるさすぎる、うるさすぎる。
"ダンダンドンドン、ダンダンドンドン"って低音を響かせた音楽が鳴りだす。
うるせー。
ふたりの会話がまったく聞こえなくなる。
酔ってるし、目がとろんとしてるし、声も出ねえ。
だんだんトイレに行きたくなる。
汗で体が冷え、腹が痛くなる。
さっきから奥歯に肉の切れ端がひっかかっている。
口内炎が痛む。
女性の顔が今度は青ざめてみえる。
限界という二文字が脳裏をかすめる。
mu..................って姿なき蚊がまわりを飛んでいる。
ふくらはぎを噛まれたみたい。
ふたりしてポリポリしだした。
「もう帰ろうか」と言う。
「来たばかりなのに」と女性がつぶやく。
こんなもんさと神様の声が聞こえた気になってみる。

まあ、空想は現実を肯定するためにあるんだかないんだか。


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